みなさんは葬式や結婚式で使ってはならない言葉があることを知っていますか?
知ってはいるけど、実際にどういう言葉なのかは分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、葬式の弔問の場や結婚式のスピーチで使ってはならない「忌み言葉」をご紹介します。
意外と知らない忌み言葉とは
忌み言葉とは使うことをタブーとされている、その場にふさわしくない言葉のこと。
読み方によっては縁起の悪さを思わせる言葉などが忌み言葉とされています。
一般的な忌み言葉
死(四)、苦(九)、別れる、離れる、切る、壊れる、破る、衰える、終わる、朽ちる、
おしまい、失う、逃げる、帰る、戻る、返す、絶える、去る、消える、悲しむ、捨てる、
色あせる、移る、流れる、飽きる、嫌う、滅びる、欠ける、裂ける、割れる、薄い、
無くなる、弱る、殺す、亡くなる、苦しむ、弔う、葬る、散る、枯れる、最後…など
葬式での忌み言葉
死(四)、苦(九)さらに、生きる、生存、終わる、最後…など
結婚式での忌み言葉
別れる、離れる、壊れる、割れる、飽きる、冷める、終わり、切れる、流れる、
途絶える、帰る、戻る、短い、悲しい、薄い…など
忌み言葉・重ね言葉
忌み言葉と同じく、使ってはならないとされているのが重ね言葉。
同じ言葉や意味を重ねる言葉は、不幸の連続や再婚を連想させるためタブーとされています。
重ね言葉
くれぐれ、重ね重ね、度々、ますます、しばしば、わざわざ、次々、繰り返し、再三、追って、相次いで…など
忌み言葉・言い換える言葉
では、忌み言葉はどのように言い換えればいいのでしょうか?
同じ意味を持つ言葉に言い換えて、その場にふさわしい言葉にしましょう。
忌み言葉の言い換え例
- 「次に」→「その後」
- 「追って」「続いて」→「後ほど」「同様に」
- 「死ぬ」→「亡くなる」「ご逝去する」
- 「ご生前」→「お元気でいらしたころ」
- 「最後に」→「結びに」
- 「花びらが散る」→「花びらが舞う」
- 「スタートを切る」→「スタートラインに立つ」
- 「薄い」→「厚くない」
重ね言葉の言い換え例
- 「くれぐれも」→「十分に」「よく」
- 「重ね重ね」→「加えて」「深く」
- 「ますます」→「さらに」
- 「次々に」→「たくさん」
- 「再三」→「頻繁に」
- 「再び」→「今一度」
忌み言葉で間違えやすい言葉
忌み言葉の中には間違えやすい言葉があります。
特に結婚式での言葉の表現を間違う方が多いようです。
例文を挙げて見てみましょう。
食事のすすめ方
×「冷めないうちにお召し上がり下さい」
〇「温かいうちにお召し上がりください」
「仲が冷める」という言葉が連想されるため「冷めないうちに」は忌み言葉です。
あいさつ
×「皆々様にお祝い申し上げます」
〇「皆様にお祝い申し上げます」
「皆々様」は重ね言葉です。
ケーキ入刀
×「ケーキカット」「ケーキを切る」
〇「ケーキ入刀」「ケーキにナイフを入れる」
「縁が切れる」という言葉が連想されるため「カット」「切れる」は忌み言葉です。
お悔やみの言葉の基本
最後に葬式でのお悔やみの言葉のマナーをご紹介します。
ここまでに紹介した忌み言葉を避け、気持ちが伝わるお悔やみの言葉を贈りましょう。
一般的なお悔やみの言葉
「この度は、誠にご愁傷さまでございます。心からお悔やみ申し上げます。」
故人にお世話になっていた場合
「○○様のご生前は大変お世話になりました。なんのご恩返しもできないうちにこのようなことになり、誠に悔やまれてなりません。」
病気で亡くなった場合
「先日お見舞いに伺ったときには笑顔を見せていらしたので、ご回復を信じておりました。
残念でなりません。謹んでお悔やみ申し上げます。
事故で亡くなった場合
「急なお知らせで、なんと申し上げたら良いかも分かりません。お力落としにならないように、お気を強く持ってください。」
このように故人との関係などによってお悔やみの言葉は異なります。
まずはご遺族を想い、ご自身が故人に感じている気持ちを伝えましょう。
ただしご遺族の心労を考え、長い言葉は避けましょう。
まとめ
「忌み言葉」についてご紹介しました。
たくさんの言葉が忌み言葉とされていますが、近年ではあまり気にしないという声もあります。
言葉を選びすぎると大切な気持ちが伝わりにくくなってしまいます。
まずは誠意や相手への想いを大切にして、忌み言葉や重ね言葉に気を付けましょう。